寝室ではアイリスオーヤマ製の照明を使っているが、リモコンでOFFしてしまうと、壁スイッチでなかなかONできない。
多くのリモコン付きシーリングライトは、リモコンでOFFした状態でも壁スイッチを素早くOFF⇒ONすれば点灯する。しかし、アイリスオーヤマ製はなぜか何回かOFF⇒ONを繰り返さないと点灯しない。小さいことだが、地味にストレスになっている。
この状況を打開するには、
- 壁スイッチのみでON/OFFするようにする(リモコンを使わない)
- 壁スイッチは常時ONで、リモコンのみでON/OFFするようにする
- 別のシーリングライトに付け替える
のどれかをやるしかない。1は、寝る前はベッドサイドにおいたリモコンからOFFしたいのでやりたくない。3は勿体ないので却下。消去法で2しか無い。
つまり、壁スイッチ近くにもう1台リモコンを置いて、リモコンのみでON/OFFするようにするということ。さすがに、ベッドサイドに置いたリモコンを毎回取りに行くのは面倒すぎるので。
そういうわけで、もう1台リモコンが必要になったため、自作することにした。
リモコン信号の解析
もう1台作るといっても、リモコンから出力される信号のパターンが分からないことにはどうすることもできない。なので解析することになるが、この手のことはすでに先人がやっているはずなので調べてみると、、
はい、ありました。どうやら38kHzの変調波で送信されている模様。これなら手持ちの安物ロジックアナライザで解析できそうだ。
信号のフォーマットは分かったので、リモコン(CL-RNS1)をとりあえず分解してみる。
予想はしていたが、とてもシンプル。主要な部品はマイコン、トランジスタ(FET?)、赤外線LEDのみ。裏面もこの通り、スイッチの接点のみ。
LED周りのパターンを追ってみると、回路としてはこんな感じになっているようだ。
LED 1系統あたりに流れる電流は、VF=1.3Vとすると、(3-1.3)/20=85mAとなる。
それが3系統なので、255mA程度が通信中は流れるようだ。意外と多い。
回路が分かったので、ロジックアナライザで信号を見てみる。まずは消灯ボタンを押したときの波形から。マイコン出力の信号を確認するのが本当は良いが、はんだ付けが面倒なのでLEDのカソードにプローブをつけて確認した。なので、先の参考Webサイトとは論理が反転している(LEDはLで点灯、Hで消灯)。
D1が信号波形で、IR NECと書かれているのがデコード結果。ソフトはPulsViewを使用している。うまくデコード出来ていないが、562us*24=13.5ms程度のLeaderが見えるのでNECフォーマットかな?Dataの数が多いけど。拡大図を取るのを忘れてしまったが、下調べの通り、38kHz程度の変調波を確認できた。
デコーダーが仕事をしていないので手動でデコードした結果がこちら。
全灯を押した結果がこちら(D2・D3はD1と同様)。
ちなみに、今回解析して初めて分かったことだが、このリモコンはなんと、押した瞬間の1回しか信号を送信していない。どうりで反応がイマイチなわけだ。
手元にあった別のリモコン(Panasonic)はこんな感じで押している間は常に信号を送信している。これが普通だと思うんだけどな~。
せっかくリモコンを自作するんだから、この部分も改善しよう。ボタン連打したときの波形はこんな感じ。長押し時は170ms~200ms間隔で送信してやれば良さそうだ。
今回はここまで。
次回は回路とマイコンプログラムを作って、照明をON/OFFするところまで行きたいね。